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終幕「日本海」「きたぐに」

私が初めて「日本海」に乗ったのは廃止間際の昨年2月29日でした。なくなる前に1度ぐらい乗っておこうという軽い気持ちでしたが、この旅行をきっかけに道を踏み外してずるずると乗り鉄の世界へ引きずり込まれていったのは間違いありません。それほどまでにあの古臭いB寝台は魅力的なものでした。しかし定期運行が廃止となり、多客時臨時列車という形で残った「日本海」、そして後発の急行「きたぐに」も今冬限りで予定臨の設定はなくなるとのこと。せっかくだから最後ぐらい、ということで今度は急行きたぐにに乗って新潟まで行ってきました。

1月6日、大阪駅に到着したのは20時前。この時点で既に10番線と11番線には日本海目当ての撮り鉄が集まっていました。寒いホームで凍えながら待つこと30分、轟音とともにローズピンクのEF81-106に牽引されて入線。肝心の写真はハイビームにやられて思いっきりミスっているのですが、まぁ雰囲気だけでも伝わってくれと思って貼っておきます。
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定期時代の10番線から11番線にホーム変更されてはいますが、青い客車の並ぶ異次元のような空間の雰囲気は全く変わっていません。ここから1400km以上も離れた青森まで行くことを思うといつも旅情を掻き立てられます。
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11番線の電光掲示板。かつての「日本海3・2号」のスジに近い臨時日本海の発車表示ですが、これも今回で見納めかもしれません。
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掲出されたヘッドマークも相当に年季が入っています。春から秋の間はともかく、冬は非常に過酷な日本海縦貫線を走り続けてきただけあって痛みも見られます。しかし日本海の荒波とその上に浮かぶ星をイメージしたいぶし銀の輝きは決して衰えるものではありません。

わずか5分程度の停車の後、大勢のファンに見送られて「日本海」は旅立っていきました。JRの労組広報誌によれば予定臨は今回で廃止とのこと。乗車率が予想以上に高かったため来年夏までは運転するという情報もありますがまだ確定とは言えません。私を鉄道の世界に再び引き込んでいった思い出の列車を見送ることができて本当によかったと思います。

きたぐに入線は日本海発車の約2時間半後なので寒い駅周辺でどうにか時間を潰し、23時3分の入線を待ちます。日本海発車直前には50人を超えていたであろうファンは解散し、10番線で入線を待つ1グループ以外は目立った撮り鉄集団もおらず非常に静かでした。定刻通り入線してきたところで何枚か撮影。
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今まで向日町の車両所で寝ている姿しか見たことがなかったので何やら大変新鮮でした。秋田の583系が質実剛健な国鉄時代の姿だとすると、こちらはシャープでスマートなJRの装いといった感じでしょうか。同じ車両でも塗装が違うだけでここまで雰囲気が変わるものかと感心しました。
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きたぐにの側面幕はズレていることが多いと聞いていたのですが、この日も噂通り若干ズレていました。これはこれでアナログな味わいがあって個人的には結構好みです。行先表示幕も今では大半がLED表示となり、こうした昔ながらの幕を見ることができるのもあと少しかもしれません。

鉄道同好会の先輩に見送られて大阪駅を発車するとすぐに浴衣に着替えてのんびり。下段は寝台の隙間から暖房の熱風が吹き出してくるためかなり暑く、防寒着どころか毛布の1枚もいらないほどです。特急型車両標準の鉄道唱歌のメロディをBGMに夜食を食べつつ、北陸トンネルを抜けたあたりで眠ることにしました。下りきたぐには無駄な停車が一切なく、新潟には最短で走っていくので乗車時間は短い方です。せっかくの寝台列車、少しでも寝ておかないと勿体無いというものです。

直江津で一度目を覚ましたもののすぐに二度寝し、再び起きたときはすでに新潟到着まで30分もないといった感じでした。さすがにここで二度寝するのもよくないので起きて下車準備を済ませておきます。この時点で私の乗った2号車に残っている乗客はほとんどおらず、おそらくラストランと言われる列車にしてはあまりに寂しい雰囲気でした。しかし夜行列車凋落期に乗車率低迷で廃止となった列車の最後はどれもこんな感じだったのでしょう。自然な姿の最期を見送ってやれると考えると少し安心はしますが、やはり寂しいと思う気持ちは変わりません。

新津を過ぎたところで、あけぼの81号乗車時に実験できなかった下段寝台の解体をやってみました。もともと昼夜兼用として開発された583系では寝台と座席の相互転換が可能であり、特にロックなどもなかったので簡単に座席下することができました。上中段寝台が降りたままなので頭がつっかえるのは仕方ありませんが、当時の国鉄の技術と発想に少し触れられた気がします。
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新潟に定刻で到着し、降りると雪が降っていました。ふと側面幕を見ると表示は既に回送となっており、進行方向逆側にある車庫への入庫に備えてヘッドライトは1号車側のものが点灯中。入庫まで時間があるようなのでここでも何枚か撮影しました。
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運転中後尾側だった1号車はうっすら雪化粧しており、日本海縦貫線の過酷さを感じさせるものでした。車両がところどころ傷んでいるのもそのせいでしょうか。床下機器にも雪がついており、いかにも冬の列車の雰囲気です。撮影後は出線入庫を見送ることなく後ろ髪を引かれる思いで朝食を確保し、7時42分発の越後線吉田行きに乗り込んで長い長い帰途につきました。越後線・信越本線・北陸本線・高山本線にまたがる乗りつぶしの旅についてはいつものTwitterまとめを作っているのでそちらをご覧ください。
【自分用まとめ】とある学生の臨時旅行 8501M

正直なところ、情報が錯綜しており今回が本当に「日本海」「きたぐに」の最期なのかどうかは怪しい面もあります。しかしもう運転されない可能性もあることを考えると今回乗ったのは正解だったと思っています。京都所属の583系のうち、クハネ581が1両梅小路に増設される博物館に入ることは決定しているようで、少なくとも1編成が廃車となるのは間違いないでしょう。日本海に使用された青森の24系は「あけぼの」の定期運用や天理臨などの波動用としてしばらくは残る可能性が高いです。とはいえ列車としての「日本海」「きたぐに」はこれから先運転されるかどうかもわかりませんし、もし運良くあったとしてもあと1年持つか持たないかといった感じでしょう。今はただ休み、長年の疲れを癒してほしいと願うばかりです。そして願わくばもう一度、その元気な姿を見せてほしいものです。
ありがとう。そしてお疲れ様、「日本海」「きたぐに」。ゆっくり休んでください。
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