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あけぼの81号・五能線・飯田線乗車記

先日は旅行中のTwitterまとめを載せましたが、あれだけではあまりに味気ないので今回は乗車記をいくつか書こうと思います。4泊5日とはいえかなりあちこち回ったのでどこについて書くかすら迷う始末ですが、とりあえず今回の旅行のメインだったあけぼの81号に関する話題を中心に……

今回の旅行は以下の通りです。
1日目(12/28) 六甲道→(東海道本線)名古屋→(中央本線)塩尻・辰野→甲府(宿泊)
2日目(12/29) 甲府→(身延線)富士→沼津→(御殿場線)国府津→(東海道本線)大船→(横須賀線)久里浜(折り返し)→(根岸線)横浜→(横浜線)八王子→(中央本線)立川→(南武線)府中本町→(武蔵野線)武蔵浦和→(埼京線)新宿→(山手線)上野→(高崎線・上越線・信越本線)あけぼの81号(車内泊)
3日目(12/30) (信越本線・羽越本線・奥羽本線)弘前→(奥羽本線・五能線)秋田→(奥羽本線・男鹿線)男鹿(折り返し)→(奥羽本線)大曲→(秋田・東北新幹線)仙台→(東北本線支線)利府(折り返し)→(仙山線)山形(宿泊)
4日目(12/31) 山形→(左沢線)左沢(折り返し)→(奥羽本線)米沢→(米坂線)坂町→(羽越本線・白新線)新潟→(信越本線・篠ノ井線)松本(宿泊)
5日目(1/1) 松本→(篠ノ井線・中央本線)塩尻・岡谷・辰野→(飯田線)豊橋→(東海道本線)名古屋→(関西本線・大阪環状線)大阪→(東海道本線)六甲道(帰宅)

今回は特に未乗区間が多く、どの路線もそれぞれ新鮮な味わいがあったのですが、一番印象に残ったのはあけぼの81号、五能線リゾートしらかみ、飯田線でしょうか。

まずあけぼの81号について。
帰省用の臨時増発という名目で運転された「あけぼの」の増発便ですが、どこをどう見てもただの鉄オタ輸送列車でした。寝台券は発売即完売、当日の上野駅は大混雑といった状況でよく乗れたと思います。今回乗ったのは屋根裏部屋こと上段寝台。鉄道同好会のメンバー3人とともにたくさんの撮り鉄に見送られ上野駅を発車すると、30分足らずで大宮に到着します。ここでは停車時間も短く車外には出ませんでしたが、外では名物罵声大会も開催されていたことでしょう(1枚目:上野駅、2枚目:高崎駅)。
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高崎を出ると深夜帯ということもありしばらく止まりませんが、鶴岡の次の酒田で25分という長時間停車があり、私はここでの撮影をメインに考えていました。上野駅ほど人もおらず、深夜停車中の寝台特急の雰囲気が十二分に味わえた素晴らしい25分間でした(1枚目は酒田駅、2枚目は車内)。
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酒田からは眠れず、そのままダラダラと起き続けて8時37分に定刻で弘前到着。ここでも数多くの鉄道ファンが待ち構えていました。10分ほど停車した後、列車はとんぼ返りで秋田車両センターへ回送。車内にiPhoneを忘れてあとから届けてもらうトラブルはあったものの、初の583系を存分に堪能しました。座席を寝台に転換するという無謀とも思える設計ですが、実際に乗ってみると極限まで無駄の省かれたその設計は美しいと思えるほど機能的で、当時の国鉄の革新性が伝わってきます。下段では寝台を解体して座席化して遊ぶ人も見受けられました。日本で最後に残ったこの国鉄色583系もいつまで動けるかわからない状況ですが、せめて1日でも長く頑張ってほしいと思わずにはいられません。

時代の止まったかのような583系を降りて駅弁を確保し、20分ほどで快速リゾートしらかみが入線してきました。この列車は全車指定席ですが、グリーン車に匹敵するほどのシートピッチを誇る大変快適な車両で、かつ普通列車で乗り潰すと異常に時間のかかる五能線を景色を楽しみつつ比較的楽に乗れてしまう列車でかなりの人気を誇ります。現在はハイブリッド車の青池編成とキハ48改造のくまげら編成・橅編成の3編成が所属しており、私と同好会の同期Suntory氏が乗ったのは橅編成でした。改造といっても中間運転台と下回り以外は種車の面影はなく、景色を楽しめる大窓やグループ向け半個室のボックスシートなど観光用に徹底的な改造が施されています。

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当日はあいにくの雨雪模様で、一時は強風で抑止を食らうほどでしたが大きなトラブルはなく海沿いをのんびりと進んでいきます。冬の日本海の荒波は地元の海とは桁違いの迫力で、どれだけ眺めてても飽きない素晴らしい景色でした。特に千畳敷付近は全国的にも有名な景勝地で、ガラス越しではありますが必死でシャッターを切りました。また窓の外を眺めながら食べる駅弁は旅の最高の醍醐味でしょう。愉悦愉悦。
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(1枚目:千畳敷、2枚目:駅弁「帆立舞茸弁当」、3枚目:奇岩の連なる海岸線、4枚目:深浦駅での青池編成との列車交換、5枚目:トンネルの多い区間で点灯される車内灯、6枚目:東能代駅のくまげら編成風待合室)
五能線というとやたら長くて乗りつぶしは苦行というイメージがあったのですが、この観光列車のおかげで終始退屈することなく充実した旅ができたと思います。種別上は快速なので青春18きっぷ+指定券510円で手軽に乗れますし、東北に行く機会がある人は乗ってみる価値はあるのではないでしょうか。1日3往復と本数もそれなりにあり、青森・弘前・秋田など主要駅から乗れるので利便性も悪くありません。今度は夏の晴れた日に乗りたいと思います。

米坂線の豪雪に目を丸くし、快速くびき野の快適性を満喫し、姨捨の夜景を目に焼き付け3日目4日目をつつがなく終えて年を越すと、年明け最初の乗車は飯田線となりました。かなりハードだと聞いていたので疲弊しきった旅程の最後に組み込むのはいささか抵抗もあったのですが、いつまでも避けていてあとあとまで残るのも面倒だったのでこの機会に回収することに。7時間乗りっぱなしはさすがにしんどいので、飯田と天竜峡で乗り換えるプランで全線乗り通しとなりました。

8時に快速みすずで松本を出発し、岡谷回りで9時ごろ飯田線に突入。飯田まではイメージとは違って普通の里山を走っているだけで、いささか退屈で寝て過ごしました。飯田を過ぎても景色は変わらず、秘境路線のイメージが崩れそうになりながら天竜峡に到着し、ここで1時間待ちです。駅の横からは有名な天竜川下りの船が出ていました。橋から上流側を見るとごく普通の田舎の景色でしたが、下流側を見ると風景が一変。これからの秘境旅を予感させる絶景が広がっています。
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(1枚目:回送列車と特急伊那路の並び、2枚目:姑射橋から下流側の眺め)
天竜峡を過ぎるとそれまでの雰囲気は一変し、秘境どころか人外魔境と言っても差し支えないほどの山奥を進みます。隣を流れる天竜川は川幅も広く水深もあり、河童ぐらい住んでいてもおかしくない神秘的な光景でした。途中の小和田駅は愛知・静岡・長野の3県の県境にあり、車で辿り着けない全国屈指の秘境駅とのこと。予備知識がないまま乗ったのでいくらか見落としてしまったポイントもありましたが、「何でもアリ」な秘境の旅を満喫できました。
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(1枚目:並行する天竜川の流れ、2枚目:小和田駅、3枚目:中部天竜駅の飾り絵)
ひたすら長くて長い飯田線の旅でしたが、人の手がほとんど入っていない自然の中を走っていくのはやはり退屈しないものでした。比較的最近まで旧型電気や旧型国電が活躍していただけに313系オンリーなのは少々残念でしたが、それを補って余りある絶景と「最強のローカル線」を乗りつぶした満足感は他では味わえないものです。昨年JRを完乗した先輩曰く「あれ(飯田線)はもう乗りたくない」とのことですが、個人的にはもう一度乗り通してみるのも悪くないと思っています。観光路線ではないため列車の本数もさほど多くはなく、何より全線乗り通して7時間近くかかるというかなりハードな条件ではありますが、ちょっとした覚悟と景色を楽しむ余裕があれば案外誰でも楽しめるのではないでしょうか。

4泊5日というあまり長くはない行程でしたが、乗った列車や路線が個性派ばかりで非常に濃厚な旅でした。ここ数日は長期旅行の反動が一気に来てしばらく長距離列車など見たくもないといった感じですが、春まで休眠して英気を養いつつ、次の旅行に備えたいと思います。次回は臨時「日本海」「きたぐに」のラストランについてでも書こうと思っているので、そちらもよろしくお願いします。
このブログ始まって以来の最長記事な気がします。ここまで読んでくれた暇な方々本当にありがとうございました。
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